『視点 vol.1 Re:TRANS』各俳優賞の発表です!
大変お待たせしました!本当にお待たせしてすみません。議事録自体は校正が終わっていたのですが、各俳優のコメントを戴くのをみっちりやっておりました。この賞は、観客のみなさまに「主演男優」「主演女優」「助演男優」「助演女優」の4つアンケートの投票を行って頂き集計して、審査員のみなさまと審議致しました。カトリヒデトシさんは王子小劇場主催・佐藤佐吉賞でも俳優をクローズアップしている方で、審査員のみなさま、観客のみなさま、それぞれの着眼点が面白く白熱しました。(進行・主催:ハセガワアユム)
手塚:主演男優は今里さんと杉木さんで迷いまして、今里さんにしました。女優も宮嶋さん、秋澤さんと迷いまして、宮嶋さん。あのいじめられかたがいいんですよね。そして、金沢涼恵さんは助演。「逆」は木村キリコさん。
カトリ:男優は今里くんがよかったな。風貌や佇まいが魅力的で、素ではイケメンって部類にはいるかどうか、微妙だけど舞台の上ではカッコいいんだよね。パラドックス定数のときの早回しもよかったし、こちらのじっくりしたのも出来るし。二番目は杉木くんがよかったかな。茫洋としているなかにも芯があって。ライターのプロとしての大人の顔と、さっきいった中3の恥ずかしがる台詞のギャップがすごくよかった。
女優は主演とか助演とかおいておいて、金沢涼恵ちゃんが一番よかったっす。ここんとこ本当伸び盛りで。前回のクロムモリブデン(『恋する剥製』)でもいい芝居をみせた。
手塚:キリンバズウカ(『ログログ』)もよかったですよね。
カトリ:二番目は木村キリコさんかな。「(骨を)折ってやる!」とか「理由は無い!」とか言いきる力強さがよかった。本人も台詞で言っている通り「根拠は無い」のに断言する力強さが魅力的で、違う役も観てみたいと思った。ミナモザは過去数回観てるけど、ああいう激情型の役は出て来なかったから、それも珍しかったけど。「逆」はバジリコの武田君。これはアユム君への要望(笑) バジリコで普段やってるようなコメディリリーフ的な役もいいけど、あの人はもっとうまいからシリアスな役を振って欲しいんだよね。せっかく客演なんだから。
水牛:わたしは平山さんが一番良かったですね。「はな」がいいですね。
─── 華ですか?
水牛:あ、「鼻」ですね。
─── そっちのですか?(笑)
水牛:象徴的で。物語にリアリティを運んで来る。
カトリ:水牛さんはそういうマテリアルとかに注目するよね。
水牛:次は杉木さんですかね。カトリさんの仰る通り二面性が際立ってました。女優は宮嶋さん。普段はどんな役をやっている方なんですか?
─── 前は風琴工房という劇団に所属されていて、はつらつな少女の役とかだった演じていた気がします。なので、ああいう役は初めてなんじゃないですかね。高木さんのコンセプトはそこだったみたいですし。
手塚:劇団競泳水着の公演(『女ともだち』"視点"の二ヶ月前に上演)では、女子高生だったからすごいギャップでした(笑)
水牛:あと金沢さんですね。エネルギーが出ているのと、『無い光』には全体的に30歳くらい独特の疲れ方があって、そこがよかったんですけど。そこにひとり、一世代若い子がいることで、非常にアクセントになっているという存在感がよかったです。
─── 彼女は、この間のクロムモリブデン(『恋する剥製』)でも女子高生の役をやっていたんですけど、どの役の年齢でもしっかりと嘘が成立してますよね。
水牛:そうですね。それと「逆」は木村キリコさん。初日の終演後にやったオープニングパーティーで彼女を見たとき、歩き方や佇まいがカッコいい人なんですよね。なのでミナモザで普段やっているという、おっとりした役も観てみたいですね。
─── また観客からの投票を含めて秋澤弥里さんもポイントが高くて、審査員のみなさまからコメントなどをもらえると。
手塚:演技に深みと独特のコミカル感もあり、それら全てがチャーミングでした。
カトリ:「あたしは自分の体験が大事過ぎて吐き気しそう」って時の、作り替えた「記憶」にとらわれ、こだわる顔がファナティックでとても印象に残ってます。単なる可愛い子を遙かに超えていてよかった。
水牛:この役の繊細さとエキセントリックさをうまく表現していたと思いました。きれいな方でしたね。
─── わわわ、ありがとうございます。ファナティック(狂信的)って言葉、響きますね。
[〆]
審査結果はこちらです!↓
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[俳優各賞一覧]
助演男優賞:平山寛人
助演女優賞 & 観客投票賞:金沢涼恵
※みなさま、おめでとうございます! 次回更新で各賞を受賞されたみなさまのコメントをアップ致します!